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まだまだオワコンじゃない!最新事例から3Dプリントの未来を予想

2018年09月12日

「3Dプリンターが家電量販店に並びました」
そんなニュース番組の映像を目にしたのはもう5年以上も前だろうか。

一気に家庭に普及すると思われた3Dプリンター。
ブームに乗るため数多くのIT業界が3Dプリントサービスに参入したが、ハッキリ言って成功はなかった。

自宅にも自主作品制作用の3Dプリンタがあるが、2~3回使われたあとは押入れで眠ったままだ。

ブーム終焉の原因

テック業界の流行は早く、3Dプリントビジネスの成功例の誕生を待たずしてブームは去ってしまった。

かくいう自分も「思い描いたモノが作れるなんて凄い」と思った勢いで自宅に3Dプリンターを導入したが、
「結局何が作りたいんだっけ」というフェーズで思考が止まってしまい、活用する機会がなかった。

「オリジナルのデザインが作れます!」といったコンセプトの3Dプリントサービスも乱立したが、うまくいった事例は聞かない。
これも同じで「どんなデザインが作りたいんだっけ」と考えるフェーズで思考が止まるのだ。

*かくいう自分もチームラボ時代にオリジナルのスマホケースがデザインできる3Dプリントサービスの開発案件に関わったが、サービスは約1年で終了した。

ブーム終焉の原因を一言でまとめると、「何でも作れる」という特徴は、強みのようで実は弱みでもあったということだろう。

3Dプリントの可能性

3Dプリントはもはや、ブームとしては完全にオワコン製造業で地道に生き残るだけと思っていたが、偶然あるサービスを見つけて「これはあるな」と思わされた。

3Dプリントで作る健康的なオーダーメイドリュック


SEAL ERGONOMIC 3D」 Webサイト

SEAL ERGONOMICは、3Dスキャンによってユーザーの背中の形状を測定して、それを元に自分専用の「3Dシェル」を3Dプリンターで作成。それをリュックの中に組み込むことでパーソナライズを実現する。実際に測定した3Dデータを用いることで、負荷が背中全体に分散され、肩への負担が約65%軽減されるとしている。

装飾や見た目としてのデザインではなく、身体の快適性を追求するために3Dプリントを活用するというアイデアだ。
「なるほどー」とうならされ、思わず勢いでポチってしまった。

しかもクラウドファンディング開始後わずか5時間で目標金額(100万円)を達成したとのこと。
この類のアイデアには間違いなく需要があるということだ。

「身体にフィット」の快適性


ZOZO SUIT」 Webサイト
先進的な事例としては、ZOZO SUIT(ゾゾスーツ)がすでに「衣服が身体にジャストフィットすること」の需要と快適性を証明している。

実際に自分もZOZO SUITを使って注文したTシャツが届いて着てみたが、今までいかにフィットしていないTシャツを着ていたかがよく分かった。

この快適性は衣服だけでなく、リュックサックや、靴、帽子、メガネ….あらゆる身につけるモノに求められてくるはずだ。
3Dプリントビジネスは、「身体の快楽性」にアイデアを絞ればまだまだ勝機があるのではないか。

柔らかい形状も作れる!

3Dプリントというと、プラスチック素材の硬いモノしか作れないイメージがある。
プラスチック素材の3Dプリンターが最も安く普及しているという点は間違いがない。
しかし、少しだけ3Dモデルに細工をほどこせば、柔らかい形状も造形が可能だ。


fabcross」 Webサイト

オランダのデルフト工科大学の学生2人が、個人向けの3Dプリンタを使ってプラスチック素材から柔軟性のある造形物の出力に成功した。Connex 3のような数千万円クラスの産業用3Dプリンタでなく、30万円ほどで購入可能なUltimaker 2を使用したところに注目が集まっている。

写真のように、表面をパターン状にカットすることでカーブ可能な柔軟性を持たせる手法が存在する。
これを使えば、身につけるタイプのプロダクトにも3Dプリントを適用できるかもしれない。

3Dプリンターで作る下着


Continuum」 Webサイト

アメリカの企業Continuumは、3Dプリンターで作ったビキニ「N12」を販売している。
おそらく上記のパターンカットの手法を使っていると思われるが、オーダーメイドではない。

次世代の3Dプリントビジネスとするなら、女性の胸の形状を3Dスキャンして、最適な下着を提供するサービスがあり得るだろう。
オーダーメイドであれば、例えば「左右の胸の大きさが違う」といった悩みも解決できる。

快適な装着感を実現するイヤホン


NORMAL」 Webサイト

下着に比べると少しニッチな分野にはなるが、3Dプリンターを使ったオーダーメイドイヤホン作成サービスも存在した。
イヤホンのイヤーパッドにこだわりたい人がどれだけ多いかは分からないが、熱狂的なマニアはいるだろう。

こういったマニアックなオーダーメイド商品でも低価格で提供できるのは3Dプリントの強みになるはずだ。

3Dプリントは今がチャンス!

今回はリュック、下着、イヤホンなどの事例を紹介したが、まだまだやられていないアイデアはたくさんあるはずだ。
靴の中敷、ヘルメット、もしくは自分の指に最適化されたマウスやキーボードなんかはエンジニアやプロゲーマーに需要があるかもしれない。
ここまで条件が絞られていたら、アイデアを出すのは誰でもできるはずだ。

新しいビジネスモデルをお探し中のみなさん、3Dプリントはいかがでしょうか。

ライター: 斉藤ノブヨシ

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